皆さん、こんにちは!
絵描きのふじゆうです。
自画像って描いたことありますか?
私は描いたことはありますが、油絵で描いたことがないので、
そのうち描いてみようとは思っています。
自分の顔ってあまり描こうという気にはならないですよね。
画家と言えば、自画像を残している画家も多くいます。
彼らは、どのように自分を観て、自分を表現したのか、
気になる部分ではあります。
と言いうことで、
自画像の解説、自画像と肖像画の違い、
そして、画家の自画像を紹介していきます。
それでは、やっていきましょー
目次
自画像(セルフ・ポートレイト)とは?
ルネサンス期以降、西洋では、
画家や彫刻家が自分自身を宗教画や人物画の中にうまく紛れ込ませたり、
自分をモデルとして扮装したりすることで、自分の姿を控えめに描くようになりました。
しかし、16世紀から17世紀にかけて、自画像は公然となり、
美術の重要なジャンルとして広まりました。
最初は自分の姿を宗教画に紛れさせることで謙虚さを表す目的でしたが、
後には自分の姿をさらすことへの恥じらいや、
画家の虚栄心や自己愛、地位誇示の反映となりました。
自画像が増えるにつれて、自己を探求したり、
自分自身を理想化したり、
内面や存在を表現することが目的となっていきました。
自画像と聞くと、自分自身を大きく描いたものを想像するかもしれませんが、
芸術家は自分の姿を集団の肖像の中に巧妙に紛れさせることもあります
(例:ディエゴ・ベラスケスの『ラス・メニーナス』)。
また、他人に扮して自分自身を描いたり写真に写したりする芸術家もいます。
カラヴァッジオが『病めるバッカス』など、
自分自身をモデルにした絵画を描いたのは古い例です。
のような変装自画像は、モデルに報酬を払う必要がなく、
経済的な手段としても利用されました。
20世紀には、シンディ・シャーマンや
森村泰昌などが自分自身を映画や絵画の登場人物に仕立てるためにこの手法を使っています。
また、精神病を抱えた画家が残した自画像は、
後の美術史家や精神病研究者が画家の精神状態を分析したり、
精神病患者の状態を理解するために役立てられることもあります。
自画像と肖像画との違いは?
自画像と肖像画は、
両方とも人物を描いた絵画ですが、いくつかの重要な違いがあります。
自画像(じがぞう)は、作品の作者が自分自身を描いた絵画です。
つまり、芸術家自身がモデルとなり、
自分自身を表現しています。
自画像は、芸術家の内面や自己表現を反映することが多く、
作者の個人的な視点や感情が反映されることがあります。
一方、肖像画(しょうぞうが)は、他の人物を描いた絵画です。
肖像画は、芸術家が他の人物をモデルにして描くことが一般的です。
肖像画は、モデルの容姿や特徴を忠実に再現することが重要であり、
人物の外観や個性を捉えることを目的としています。
肖像画は、芸術家が他者の姿を捉えることで、
モデルの社会的地位や関係性なども表現することができます。
このように、自画像と肖像画は、描かれる主体が異なるため、
表現する意図や視点にも違いがあります。
自画像は芸術家自身を表現することに焦点を当て、
肖像画は他者の外観や個性を捉えることに焦点を当てます。
次の項目からは、有名画家の自画像を紹介します。
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(今回紹介する画家は、他の記事で生い立ちや作品など紹介しています。)
ヤン・ファン・エイクの自画像
ヤン・ファン・エイク(1390-1441)は、油絵の技法を確立させた人物として有名です。
これまでは、テンペラ画と言って、顔料に卵黄を混ぜた絵の具を使用していましたが、
顔料に油を混ぜることを発明しました。
そのため「油絵の父」とも言われたりしています。
ボッティチェリの自画像
サンドロ・ボッティチェリ(1445-1510)
ボッティチェリの名前は知らなくても、おそらく絵は見たことがあるでしょう。
「ヴィーナスの誕生」は有名です。
教科書で観たことあるんじゃないでしょうか。
レオナルド・ダ・ヴィンチの自画像
レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)
レオナルド・ダ・ヴィンチはかなり有名ですよね。
そう、モナ・リザを描いた画家です。
ぼかしのフスマート技法で描かれています。
デューラーの自画像
アルブレヒト・デューラー(1471-1528)
デューラーは、自分の容姿自信があったことが自画像にも見えますよね。
ブリューゲルの自画像
ピーテル・ブリューゲル(1525-1569)
ブリューゲルは、「バベルの塔」などで有名です。
知られている作品数は少なく、あまり明かされていないことが多いです。
エル・グレコの自画像
エル・グレコ(1541-1614)
スペインの郵便切手として復元され長い間親しまれています。
この絵が、本人の自画像と言う確証は今のところないようです。
カラヴァッジョの自画像
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ(1571-1610)
結構攻めているというか、やばい目つきですよね。
嫌いではないです。
ルーベンスの自画像
ピーテル・パウル・ルーベンス(1577-1640)
この表情、個人的には好きです。
劇的な絵が印象的です。
かなり頭が良かったんじゃないでしょうか。
ベラスケスの自画像
ディエゴ・ロドリゲス・デ・シルバ・イ・ベラスケス(1599-1660)
ベラスケスは、ドラマチックと言うよりは、現実を描いていると感じます。
写実的のように見えますが、アップで観ると荒々しいタッチで描かれているところが好きです。
レンブラントの自画像
レンブラント・ハルメンソーン・ファン・レイン(1606-1669)
レンブラントは、「光と影の魔術師」なんて、言われることもありますね。
個人的に、バロックの画家は好きなのもあり、
お手本としたい部分が数多くある画家です。
フランソワ・ブーシェの自画像
フランソワ・ブーシェ(1703-1770)
この絵凄くいいですよね。
ただ本当に自画像なのであろうかと言う疑問がわきます。
ぱっと見は、肖像画ですよね。
フラゴナールの自画像
ジャン・オノレ・フラゴナール(1732-1806)
もうすでに、顔つきからロココ感を漂わせています。
そんな中にも品がありますね。
ジャック=ルイ・ダヴィッドの自画像
ジャック=ルイ・ダヴィッド(1748-1825)
ナポレオンととっもに在っただけに、
ナポレオンの面影がみえます。
その当時の人間性がなんとなく伝わってきそうです。
ドミニク・アングルの自画像
ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル(1780-1869)
個人的な主観としては、お坊ちゃんと言う印象があります。
当時としては結構長生きで、86歳まで生きています。
『グランド・オダリスク』などの絵画が有名です。
多く自画像を描いた画家は?
私が思いつく中では、レンブラントとゴッホが多く自画像を残しています。
なぜ、そう多く自画像を残したのでしょうか?
その理由としては、何かに束縛されることなく、
絵の題材として身近で色々な描き方を試せるというのが一つと、
自分の感情をいかに絵で表現しようという探求心があったと思われます。
また、レンブラントの場合はその自画像自体も結構売れたらしく、
身近で描きやすくお金にもなるのなら、そりゃぁ描くよなぁと言う感じです。
レンブラントの自画像は表情豊かで、感情がこちらにも伝わってきそうな臨場感があります。
喜怒哀楽、いろんな表情のレンブラントが描かれています。
晩年の自画像ほど、落ち着きを払っていて何かを悟ったような印象を受けます。
ゴッホは、険しい顔をした表情の自画像が多いです。
ゴッホの人柄と言うか、生真面目さが伝わってきます。
まとめ
と言うことで、今回は自画像について紹介していきました。
紹介した画家たちは天才だと思いますが、
またナルシストでもあったのでしょう。
自画像はその名の通り、自分自身を描いているので、
なにか描き手の精神世界が観えるような気がしますよね。
皆さんも是非、自画像描いてみてはいかがでしょうか?
私も描きます!
では、ふじゆうでした。
また別の記事で。
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