絵描きのふじゆうです。
美術館などで写実的な絵を観ると、
絵に興味がない人でも驚かされますよね。
「うわぁ、すげぇ~」って、
私は、小学生並みの語彙力になってしまいます笑
油絵の具は写実的な絵を描くのに適した画材です。
と言うことで、
油絵は、なぜ写実絵画に向いているのか?
油絵で写実的に描くのに必要なもの、
写実的に描く為の技法や道具、
などについて話していきたいと思います。
それではやっていきましょー
目次
油絵は写実的な絵を描くには適した画材?
油絵は当時写真がない時代に多く描かれた
絵は、そもそも写真がない時代に肖像画など多く描かれました。
昔は画家と言うものは確立されておらず、
画家が何かを生み出すというよりも、
何か注文を受けて、絵を制作するというのが普通でした。
写真の代わりに絵を描く職人みたいな感じですね。
しばらくして、油絵の技法も発見され、肖像画や風景画、静物画など
いろんなジャンルの絵が絵が描かれるようになっていきます。
油絵はどうして写実絵画を描くのに向いているのか
油絵が写実的な絵を描くのに向いている理由として、
乾燥が遅いと言う点です。
なぜ、乾燥が遅いとメリットなのかと言うと、グラデーションが作りやすいからです。
滑らかなグラデーションが作れるということは、
写真のような繊細な絵を表現するのにも向いているということですね。
油絵で写実的で有名が絵画は?
油絵で写実的な絵と言えば、
ヤンファンエイクの「アルノルフィーニ夫妻像」が思い浮かびます。
この絵は約600年も前に描かれた絵です。
その当時でここまで細密な絵が描かれていたことが驚きですよね。
油絵で写実的な絵を描くのに必要なものは?
油絵で写実的な絵を描くにはデッサン力が必要
写実的な絵を描くのに何が必要かと言われると、
一番必要なのはデッサン力です。
見たものをそのまま描き移せる能力です。
デッサン力を身に付けるのには、鉛筆デッサンをするのが一般的です。
油絵で写実的な絵を描くには時間が必要
2番目に写実的な絵を描くのに必要なものは時間です。
写実的な絵を描くのには、膨大な時間が必要です。
例えば、レオナルドダビンチの代表作で「モナ・リザ」がありますよね。
あの絵は、2年の歳月を費やしたなんて言われています。
普通はそこまでかからないですが、何十時間もかかるのは普通です。
油絵で写実的な絵を描くには忍耐力が必要
また、写実的な絵を描くのにはかなりの忍耐力が必要でしょう。
長時間描き続けないといけないので、精神的な面でも向いている人、
向いていない人あるんじゃないでしょうか。
たとえデッサン力があるとしても、
長時間描き続ける忍耐力がないと無理だと思います。
————————————
ここで、少しお知らせです。
油絵を0から学んでみたいと思いませんか?
油絵のビデオ講座と電子書籍を無料でプレゼント中です。
期間限定で、もっと詳しく説明しています。
下のリンクから受け取れます👇
油絵で写実的な絵を描くのに必要な技法は?
続いて、油絵を描くのに必要な技法についてです。
油絵には色々な技法があります。
その中で写実的な絵を描くのに必要な技法についてピックアップしました。
油絵の写実絵画に必要な技法➊グリザイユ技法
グリザイユ技法と言うのは、色がない状態、
白黒の状態で描いて行く方法のことです。
白黒で描くということは、明暗に注力でき、
色のことを考えずに描いていくことができます。
また、多くの古典絵画でもこの方法で描かれた絵は多くあります。
油絵の写実絵画に必要な技法➋グレーズ技法
次にグレーズ技法です。
グレーズと言うのは、簡単に言うと重ね塗りのことです。
重ね塗りすることによって、色彩に幅が広がり奥深い色になっていきます。
油絵で写実的な絵を描くのなら間違いなく必要な技法です。
因みに透明色で塗り重ねることを、グレーズと言いい、
半透明色で塗り重ねることを、スカンブルと言います。
油絵の写実絵画に必要な技法➌フスマート技法
フスマート技法と言うのは、グレーズに似ているのですが、
元の色と絶妙に違う色を何度も上から塗り重ねて、輪郭をぼかして行く技法です。
モナ・リザの絵などもこの技法で描かれています。
乾燥を待たないといけない面もあり、相当な時間を要します。
(👇油絵の技法などは、別記事で紹介しています)
油絵で写実的な絵を描くのに必要な道具は?
写実にはキャンバスより木製パネル
油絵で写実的な絵を描く場合、何に描くかも考える必要があります。
キャンバスを使う場合は、目の粗い物を使うと妨げになります。
細目のキャンバスを使うか、
中目のキャンバスなどを下塗りで目を埋めると良いでしょう。
また、キャンバスではなく木製パネルを使うというのも手です。
木製パネルは、キャンバスに比べて、面が平らです。
ジェッソなどで下地を作った後に、
ヤスリ掛けなどをするとさらに平らな面が作れます。
写実には硬毛より軟毛筆が向いている
油絵で写実的な描こうと思うと、軟毛筆はほぼ必須です。
軟毛筆は、ナイロン筆などで十分です。
動物毛の方が、絵の具の吸い込みや毛先のまとまりなどは良いですが、
結構いい値段します。
動物毛のおすすめは、イタチ系の毛です。
ぼかし筆、叩き筆があると、テクスチャーに役立つ
ぼかし筆や叩き筆があると、
ぼかしやテクスチャー(質感)を作るのに便利です。
難くても絵は描けますが、
あると幅が広がります。
ファンブラシなどは、ランダムなタッチ感で、
草を描いたり、地面の複雑な表情を描いたりするのにも便利です。
油絵での写実的な絵の描き方やコツ
私は写実的な油絵を描く人間ではないですが、
ある程度、写実的な絵を描く時のコツを紹介したいと思います。
(上で紹介したことと少し被りますが。)
油絵での写実的な絵の描き方やコツ➊実物or資料を用意する
写実的な絵を描くのであれば、
実際の対象物や資料は必須です。
思い込みで描こうとすると、
どうしても空想の絵になってしまいます。
デッサンもそうですが、描いてる時間よりも、
描く対象を観ている時間の方が長いぐらいが良いです。
油絵での写実的な絵の描き方やコツ➋明暗をしっかり見る。
明暗を正確に見分けることも写実的な絵を描こうと思うと大事です。
色彩に惑わされがちですが、明暗が狂うと写実的な絵にはなりません。
グリザイユで描いて工夫したり、
定期的に明暗の狂いがないかを確認すると良いでしょう。
油絵での写実的な絵の描き方やコツ➌グラデーションをなだらかにする。
写実的な絵にする場合は、グラデーションの濃淡が滑らかな方が良いです。
解像度を上げるイメージです。
グレーズしたり、しっかりぼかしていくことにより、
ヌルっとした感じに仕上げていく必要があります。
油絵での写実的な絵の描き方やコツ➍彩度の高い色はあまり使わない
世の中にあるものは、あまり彩度が高くない場合が多いです。
色の鮮やかさよりも明暗に目を向けた方が写実するのには好都合です。
彩度が高いとどうしても、空想的、イラスト的な絵になりがちです。
👇関連記事
まとめ
と言うことで、
油絵で写実的な絵を描くにはどうしたらいいのか?
写実的な絵のコツ
などについて話して行きました。
写実的な絵を描く場合のポイントなどを話しましたが、
一番大事なのは、どういう絵にしたいかだと思います。
無理して写実的な絵を描く必要もありませんし、
奇抜な色をあえて使っても良いですし、
デッサンが狂っていても良いのが絵の世界だと思っています。
何か参考になったことがあったのであれば、幸いです。
また、別の記事で。
コメントを残す