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油絵の具の黒色の種類・使い方!違いは何?おすすめは?

油絵の具 黒

 

はい、皆さんこんにちは!

絵描きのふじゆうです。

 

「油絵の具の黒は、使わない」なんて、絵画教室などで言われたことありませんか?

確かに色味に変化がなくなるのは、解りますがそんなことはないと思います。

この考え方は、印象派の人たちがそのまま黒を使うと芸がないので、

補色によって黒を表現していたことからきているようです。

 

確かに黒を単体で使うとその部分が浮いて見える場合があります。

ですが、奥行きを出す際やより影色を強めたいときは全然使って大丈夫です。

ただし広い面にはあまり使わない方が無難です。

ですが、上からグレーズしてあげれば、調整できるので問題ありません。

むしろ、黒の上に透明色でグレーズするといい色出しますよ。

黒が浮いて違和感があるときは、是非やってみてください。

 

話はそれましたが、今回は油絵の具の黒について説明していきます。

 

それでは、やって行きましょー。

 

白についての記事はこちらから👇

油絵の具の白色の種類・使い方!違いは何?おすすめは?

 

 

油絵の具の黒の特徴

black

彩度が一番低い色であり、明度も一番低い色です。

白に比べて色が強いので、少量混ぜただけでも暗くなりやすいので注意です。

 

 

黒の油絵の具の顔料

black

一般に動物系の黒は暖かい色み、植物系の黒は冷たい色みになり、

植物炭に比べて骨炭の方が漆黒度が高いと言われています。

動物性の顔料の方が基本的に乾燥は遅くなります。

顔料には、動物の骨や桃の種、油の煤、鉄粉などを焼いたものが使われています。

 

 

油絵の具の黒の種類

black

 

油絵の具の黒➊ アイボリーブラック 乾燥目安5日

アイボリーブラックリンク:Amazon

温かみがあり透明感のある黒です。

若干赤みを帯びています。

一般的には一番多く使われている黒です。

動物の骨を燃やして炭になったものを顔料として使われています。

アイボリー(Ivory)と言いうのは、象牙のことです。

とは言っても、現在は象牙を使用することはほとんどないようで、

牛などの家畜の骨から作られているようです。

 

ただ、ホルベインの油絵の具は今も象牙が使用されているようです。

 

アイボリーブラックの欠点としては、カビが生えやすいことです。

原料の骨は、炭素とともに大量のリン酸カルシウムを含んでいるので、

カビがそれを養分とするので生育しやすいです。

油絵の具の中に防カビ剤が配合されているようですが、

長時間湿度の高いところに置いていると生えるようですので気を付けましょう。

 

カビ対策としては、防カビ成分を含む保護ワニスを完成した作品にかけると良いです。

 

 

 

油絵の具の黒➋ ピーチブラック 乾燥目安5日

リンク:Amazon

色は暖色と寒色の中間調で、漆黒度が高く、油絵の具の中で1番黒い黒です。

名前の通り、昔は桃の種を焼いて顔料にしていたので、

ピーチブラックという名前がついています。。

現在の物は、縮合アニリン系の顔料でつくられているようです。

マツダの油絵は、原材料に桃核炭と描いており、現在も桃の種の炭を使用していると思われます。

 

 

 

油絵の具の黒➌ ランプブラック 乾燥目安5日

ランプブラックリンク:Amazon

不透明で青みのある黒です。

ランプで油などを燃やしたときにランプから出てくる煤(スス)というところから、

ランプブラックと呼ばれるようです。

 

油が不完全燃焼したときにできる煤(スス)を顔料に使用しています。

ですので、元から油分を含んでいるみたいです。

ツヤは、あまりありません。

ホワイトを混ぜると落ち着いたグレイになります。

 

 

油絵の具の黒❹ マルスブラック 乾燥目安3日

マルスブラックリンク:Amazon

透明度が一番高い黒です。

 

乾燥は早めです。

鉄の粉を高温で焼いて作られています。

鉄粉を焼くと黒焦げた酸化鉄ができますので、それを顔料として使われています。

マルスというのは、マース(火星)からきています。

火星の表面が酸化鉄に覆われていることから、

マルス(マース)ブラックという名前で呼ばれています。

透明度が高いので、混色の際に、明度を落としすぎないので使いやすいと思います。

 

 

油絵の具の黒❺ ブルーブラック 乾燥目安5日

ブルーブラックリンク:Amazon

クサカベのラインナップにはないですが、

ホルベインにだけある色です。

名前の通り、ウルトラマリン系(青色)の顔料をつかっており、

白を混ぜると青色が強く出ます。

 

 

 

油絵の具でおすすめの黒は?

ブラック

正直なところ黒は、どれも使いやすいです。

一応、アイボリー、ピーチ、ランプの中から選ぶのが無難です。

セットに入っているものはアイボリーブラックが多いです。

黒に関しては、ご自分で試して、合うものを見つけてみてください。

 

 

黒を使わずに黒を作る方法【油絵の具】

カラーサークル

 

油絵の具の補色を混ぜて黒を作る

絵の具は、補色の色を混ぜると黒くなりやすいです。

補色同士の関係にある色、例えば、赤と緑を混ぜると

グレー寄りの黒ができます。

真っ黒を使いたくないときや、色味に変化を持たせたいときには、

補色を混ぜて使うというのも手です。

 

黒を影色に使う

リンゴの影色を塗ろうとするときに、

黒で明度を落とすだけでは、色に変化がなく面白みがありません。

リンゴの固有色の赤の反対の色の緑を混ぜて、

彩度と明度、色調を変化させると色味に変化が出で単調になりづらいです。

ぜひ試してみてくださいね。

 

 

まとめ【絵の具の黒色の種類・使い方!】

油絵の具

アイボリーブラックは、赤みのある半透明な色

ピーチブラックは、暖色と寒色の中間調で不透明で最も黒い色。

ランプブラックは、青みがあり不透明な色。

マルスブラックは、最も透明感が高い色。

ブルーブラックは、青みの強い黒。

といった感じです。

黒を使いこなして、皆さんの絵の表現を広げてみてくださいね。

 

では、ふじゆうでした。

また、別の記事で。

 

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