絵描きのふじゆうです。
油絵の具の魅力っていくつかありますが、
アクリル絵の具と比べた時に盛り上げが簡単にできることがあります。
盛り上げた物質感が油絵らしい良い雰囲気を出すんですよね。
その盛り上げる時にも、いくつか注意点はあります。
また、油絵の具を盛り上げる為のメディウムもあります。
と言うことで、
油絵の具の盛り上げ方や注意点、
油絵の具の盛り上げメディウムについて解説していきます。
それでは、やって行きましょー
・油絵の盛り上げ方を知りたい人
・油絵の具を盛り上げる時の注意点を知りたい人 など
目次
油絵の具の盛り上げ方について
油絵の具は特に意識しなくても盛り上げることができますが、
メディウムなどと一緒に使うことによって、
絵の具の節約が出来たり、質感を変えたりすることができます。
油絵の具だけで盛り上げたいときは、
オイルの量を少なめにすればいいだけなので、簡単に盛り上げることができます。
また、より多くの油絵の具をキャンバスに乗せたいときは、
ペインティングナイフを使うと良いです。
油絵の具を盛り上げる時の注意点 ー亀裂対策ー
油絵の具を厚塗りして盛り上げたいときに、
いくつか注意点があります。
それは、乾燥した時に油絵の具に亀裂が入らないようにする為です。
シッカチーフなどの乾燥促進剤を入れすぎない
油絵の具を盛り上げて塗ると、乾燥に時間がかかってしまいます。
そんな時に、乾燥促進剤のシッカチーフなどを入れすぎてしまいがちです。
因みにシッカチーフは油絵の具の15%ほどにとどめておく必要があります。
分量を間違えてしまうと、亀裂が出たりしてしまいます。
分量を守って使いましょう。
盛り上げ用のメディウムを使い過ぎない
油絵の具とメディウムを混ぜる際にメディウムにも分量の制限があるものがあります。
例えば、クサカベの超速乾メディウムであれば、
油絵の具とメディウムの混ぜる量は、1:1までです。
分量を間違えると、乾燥した時に亀裂が入りやすくなるので注意です。
油絵の具とメディウムをよく練る
あまり練らない状態で塗ってしまうと、乾燥にムラができ、
亀裂ができる場合があります。
メディウムを使う時は、しっかりとパレット上で練り込んでから使いましょう。
速乾メディウムと乾燥促進剤を併用しない
油絵の具にそっつ感性の強いものを2つも混ぜてしまうと、
乾燥が早すぎて、亀裂を起こす原因になります。
使う場合はどちらか片方だけにしておきましょう。
揮発油(テレピン)を終盤で使い過ぎない
これは、油絵の具を盛り上げて描くこと以外にも気を付けることです。
油絵を描く時は、テレピンなどの揮発油を使う量を終盤に向かうほど少なくします。
これは、終盤にテレピンを多く使ってしまうと、
油絵の画面が頑丈さが損なわれるからです。
せっかく描いた絵が台無しにならない為にも覚えておきたいですね。
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油絵の具の節約?盛り上げ用のメディウムを紹介
クサカベ 超速乾メディウム
超速乾メディウムという商品名なので、
油絵の具を早く乾燥させる為に使うものと思われがちですが、
油絵の具を盛り上げるのにも便利なメディウムです。
油絵の具の使う量を節約することもできます。
乾燥した時の仕上がりもツヤがある状態で固まってくれます。
早ければ3時間で乾き、遅くても一晩あれば乾きます。
混ぜる量は、制限があり、多くても1:1までです。
ホルベイン ラピッドメディウム
使い勝手はクサカベの超速乾メディウムと似たような感じです。
乾燥時間は、数十分~数時間で乾きます。
タッチ感はあまり残らず固まります。
使える分量の制限がないので使いやすいと思います。
ホルベイン ストロングメディウム グロス
ストロングメディウムグロスは、ツヤがありタッチ感が残ります。
乾燥時間は、半日~1日かかります。
クサカベ クリスタルメディウム
こちらは、乾燥を早めてくれつつ、艶消しの状態で固まります。
マッドな質感にしたい場合は良いでしょう。
油絵の具がアクリル絵の具のような質感になります。
個人的には安っぽい印象になるので、あまり好きではないです。
超速乾メディウムと違い、混ぜ合わせる量に制限はないようです。
Winsor&Newton リクインオレオパスト
こちらは、乾燥速度を速めつつ、半つや消し状態になります。
お高いので試したことはないですが、一応紹介しておきます。
マツダ クイック クリスタルメディウム
マツダから出ている、速乾メディウムです。
他のものと同じく、透明感が増し乾燥も早めることができます。
透明度が高く、不透明色も透明にすることができます。
透明感を出したいときには、良いのではないでしょうか。
油絵をメディウム以外で盛り上げたい場合は?
油絵は、他にもいろんな方法で盛り上げることができます。
油絵の具に砂を混ぜる
油絵には、砂などを混ぜて固めることもできます。
実際やったことはないのですが、
そういったアート作品を作っている方も観たことがあります。
油絵やアクリル絵の具に混ぜ合わせる専用の商品もあります。
例えば、文房堂の「サンドマチエール」と言う商品です。
大理石を砕いたもの、サンゴなどを砕いたもの、
貝の殻を砕いたものなど様々です。
実際に海の砂浜の砂を使っても特に問題ないんじゃないかと思います。
実際使う時はしっかり乾燥させる必要があります。
油絵の具にモノを混ぜる
布生地や固形物などを混ぜるという方法もあります。
水分を含んで着るものは避けた方が良いです。
例えば、ガーゼ、毛糸、プラスチックの破片、金属物、
ボタン、不要なお菓子などのケースなど、
工夫すればなんでもいけるんじゃないでしょうか?
コラージュみたいにしたら、凄い芸術になりそうですね笑
アクリル絵の具用のモデリングペーストは油絵に使える?
アクリル絵の具を油絵の具のように盛り上げるための、
モリブデンペーストと言うのがあるのをご存じでしょうか。
このモリブデンペーストはアクリル絵の具用なので油絵の具とは混ぜることはできません。
油絵の具とモリブデンペーストを混ぜるとボロボロになつてしまうそうなので、
やめておきましょう。
油絵の盛り上げ技法インパストについて
インパストとは、元々はイタリア語が語源で「練ったもの」という意味があります。
インパストは、ルネサンスの時期から既に使われていました。
ティントレットやティツィアーノの絵画にもインパストは使われています。
バロック期にもベラスケスやレンブラントの油絵にも観られます。
明るい部分を特に盛り上げて描いているように見受けられます。
極端に盛り上げるのではなく、さりげなく盛り上げて写実的な絵にも使われています。
効果的に使えば、油絵らしい趣のある表現になります。
まとめ
と言うことで、
油絵の具の盛り上げ方や、盛り上げメディウムなど紹介していきました。
贅沢に油絵の具を使って盛り上げると、気持ちいですし楽しいです。
是非、いろいろ試して、やってみてくださいね。
また、別の記事で。
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